賞金・メダル

ノーベル賞の賞金額には税金(所得税)かかる?財源はどこから?

札
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ノーベル賞受賞者にはメダルの他に賞金も授与されますが、いくらもらえるのでしょうか?

また、ノーベル賞の賞金が国は税金(所得税)がかかるのでしょうか?

そもそもノーベル賞の賞金額の財源はどこからなのでしょうか?

今回は、ノーベル賞の税金について、まとめました!

ノーベル賞の賞金額はいくら?

札束女性

ノーベル賞の賞金額は2001年以降1,000万スウェーデン・クローナ(約1億円)でしたが、2012年の賞金は800万スウェーデン・クローナ(約8,900万円)に減額されています。

これは過去10年間にわたって運用益が予想より下回ったこと等が理由とされています。

この年の受賞者は残念でしたね。

現在は900万スウェーデン・クローナ(約9,700万円)となっております。

ただし、受賞者が複数いた場合は、その金額から分配されることになります。

分配率は共同研究か単独研究なのかにもよります。

かねお
かねお
1億円だろうが、9,700万円だろうが、俺にとってはどちらも莫大だ!
かねこ
かねこ
ちなみにこれまでにノーベル賞の受賞を辞退した人も数人いるようだよ。

ノーベル賞の賞金額の財源はどこから?出所が気になる!

お金男性

ノーベル賞は以下のように、複数の部門から構成されています。

  • ノーベル物理学賞
  • ノーベル化学賞
  • ノーベル生理学・医学賞
  • ノーベル文学賞
  • ノーベル平和賞
  • ノーベル経済学賞

毎年これらに賞金を出すとなるとかなりの金額を毎年支払っていることになります。

これらの賞金の出所はどこなのでしょうか?

ノーベル賞を主催しているのはノーベル財団です。

ノーベル財団は故アルフレッド・ノーベルの遺産を運用し、毎年のノーベル賞の賞金を出しているのです。

ただし、ノーベル経済学賞は、1968年に創設され1969年から授与されましたが、ノーベル経済学賞の原資はスウェーデン国立銀行の基金によるものです。

ですから、ノーベル経済学賞の正式名称は「アルフレッド・ノーベルを記念した経済学におけるスウェーデン国立銀行賞」となっているのです。

かねお
かねお
ノーベル経済学賞というのは正式名称ではないということか・・・。
かねこ
かねこ
なんか変な感じ・・・。

ノーベル賞の賞金額に税金(所得税)かかる?課税されるの?

ノーベル賞の賞金額に税金(所得税)はかかるのでしょうか?

課税されるとしたら、金額的に半分ぐらい持って行かれてしまいますよね。

しかし、実は、ノーベル賞の賞金額には課税されません!

所得税法には第9条に「非課税所得」について定められています。

その中に「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」とはっきりと記載がありますから、ノーベル賞の賞金額には課税されないということです。

1億円ぐらいもらったら、丸々懐に入ってくるということになります。

しかし、例外があります。

所得税法の記載には「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」とありますが、ノーベル経済学賞はノーベル基金から賞金が出ているわけではありません。

ノーベル経済学賞は、スウェーデン国立銀行により設立されたもので、ノーベル基金から出ているものではないのです。

そのため、ノーベル経済学賞だけは税金がかかるということになります。

かねお
かねお
同じノーベル賞なのに変な話だな。

ノーベル賞の賞金額の使い道は?歴代受賞者は?

男女

これまでに日本人でノーベル賞を受賞した人は以下の通りです。

  • 湯川秀樹(1949)
  • 朝永振一郎(1965)
  • 川端康成(1968)
  • 江崎玲於奈(1973)
  • 佐藤栄作(1974)
  • 福井謙一(1981)
  • 利根川進(1987)
  • 大江健三郎(1994)
  • 白川英樹(2000)
  • 野依良治(2001)
  • 小柴昌俊、田中耕一(2002)
  • 南部陽一郎、益川敏英、小林誠、下村脩(2008)
  • 鈴木章、根岸英一(2010)
  • 山中伸弥(2012)
  • 赤崎勇、天野浩、中村修二(2014)
  • 大村智、梶田隆章(2015)
  • 大隅良典(2016)
  • 本庶佑(2018)
  • 吉野彰(2019)

ノーベル賞の賞金には、経済学賞以外は税金がかからないということは分かりましたが、受賞された方は賞金を何に使っているのでしょうか?

2018年に受賞された本庶佑さんは、「若い研究者の研究をサポートしたい」ということで、母校である京都大学に寄付すると表明していました。

これは海外のメディアでも報じられ、驚きを持って伝えられました。

2019年受賞の吉野彰さんも全額ではないものの、「若い研究者にお金を出す吉野基金というのがあるので、それに一部あてたい」としています。

素晴らしいですね!

さらに、2016年に受賞した大隅良典さんも、「企業等からの協力も得て、若い研究者を恒常的に支援するための奨学金や研究費を提供する仕組みを作る」と表明していました。

さらにさらに、2015年に受賞した大村智さんも「ノーベル賞の賞金を、人をきちんと育ててくれる法人に寄付したい」と発言していました。

大村智さんは特許料で250億円を得たと言われていますが、これを研究所の経営再建等に大半を投じたと言われており、故郷には自身の絵画や陶器コレクションを美術館ごと寄贈したということです。

共通しているのは、ノーベル賞の受賞は自分だけの功績とは決して思っておらず、自信を育ててくれた環境等に感謝し、恩返ししようという意識が強いことですね。

かねお
かねお
欲の塊である俺には無理だ!

まとめ

要約リスト
  • ノーベル賞の賞金額は900万スウェーデン・クローナで日本円で約9,700万円。
  • ノーベル賞の賞金は、ノーベル賞を主催しているノーベル財団で、故アルフレッド・ノーベルの遺産を運用し、毎年の賞金額を出している。しかし、ノーベル経済学賞だけは、スウェーデン国立銀行の基金によるものである。
  • ノーベル賞の賞金額に税金(所得税)は基本的にかからないが、ノーベル基金からの賞金ではないノーベル経済学賞だけは、課税される。
  • 過去の日本人ノーベル賞受賞者の賞金の使い道を見ると、母校や若い研究者を支援するための寄付等にあてる人が多い。

いかがでしたか?

今回、この記事を作るにあたって、色々ノーベル賞について調べましたが、分かったのはノーベル賞受賞者は人間的にも素晴らしいということです。

自分のために賞金を使うのではなく、若い研究者のために使ったり、自分の母校に寄付したりという人が非常に多いことに驚きました。

そういった思いがなければ、ノーベル賞は受賞されないものなのかも・・・?

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