安部裕葵選手がバルセロナと4年契約にサインし、契約破棄金がバルセロナBの選手である間は4000万ユーロ(48億円)、トップチームに所属した場合は1億ユーロ(121億円)と報道がありました。
契約破棄金(契約解除金)って何?移籍金との違いはあるの?設定する意味は?
ということで調べてまとめてみました。
契約破棄金(契約解除金)とは?移籍金との違いは?

移籍金とは、選手を商品と見立てて、移籍先クラブが選手を保有しているクラブに支払うお金のことで、原則としてクラブ間でやりとりするお金です。
サッカー選手の移籍には複数のパターンがあります。
- クラブ間交渉
- 契約破棄金(バイアウト移籍)
- フリートランスファー
クラブ間交渉の場合は、選手保有クラブと移籍先クラブとの交渉が合意に達し、移籍するというパターンです。
この場合は、選手、選手保有クラブ、移籍先クラブの三者の合意が必要になります。
これがポイントです。
このとき発生する移籍金は、選手保有クラブの言い値で決定され、移籍する選手の市場価格に近いながらも、できるだけ高い移籍金を獲得しようとします。
選手個人とは合意したが、クラブ間交渉で合意できず、移籍が成立しなかったというのはよくある話です。
これに対し、契約破棄金(契約解除金)は、選手が所属クラブと契約を結ぶ際に、契約内に盛り込まれることがあります。
安部裕葵選手の場合は、このパターンでしょう。
バイアウト条項とも言います。
契約破棄金さえ支払う用意があれば、クラブまたは選手が一方的に解除できることを意味します。
移籍金は三者が合意しなければいけないのに対し、契約破棄金は既に定められており、移籍先クラブが契約破棄金が用意でき、選手も移籍の意志があるのであれば、移籍先クラブと選手保有クラブの合意は不要というわけです。
フリートランスファーは0円移籍のことです。
契約が満了してしまえば、選手を移籍金なしで獲得できます。
安部裕葵選手の場合、バルセロナの下部チームであるバルセロナBに所属中の場合は48億円、トップチームに所属している場合は121億円を支払い、安部裕葵選手も合意すれば移籍できるというわけだね!
契約破棄金(契約解除金)を設定する意味は?

契約破棄金の設定に関しては、その選手の市場価値と合致した現実的な金額が設定されるパターンと、天文学的なバカ高い金額が設定される2つのパターンがあるようです。
前者のパターンは、主に選手を育てて売却する育成型の中小クラブが移籍金の目安として、他のクラブにアピールする意味合いがあります。
これに対し、後者のパターンは天文学的な高い金額を契約破棄金に設定することで、その選手は市場に出す意思がないことをアピールする意味合いがあります。
絶対に手放したくない選手の場合、めちゃくちゃ高い契約破棄金を設定するんだね。
契約破棄金(契約解除金)史上最高額はネイマール!
ネイマールがバルサ復帰間近。現在の年俸47億円から29億円の減額を了承。ネイマールが5年契約でバルセロナ復帰に合意したと報じている。
via @sport pic.twitter.com/m7YceaH3rs
— Ⓜ️ESSIST.™ (@TSG_FOOT) June 25, 2019
契約破棄金(契約解除金)の史上最高額はネイマール選手の2億2200万ユーロ(約284億円)でバルセロナからパリSGへ移籍しました。
契約破棄金は元々、1990年代初頭にスペインで広まったもので、スペイン国内のみで認められていました。
国際的に大きな問題となったのが、1997年にロナウドがバルセロナからインテルに移籍した際です。
インテルはロナウドとバルセロナの契約に定められていた違約金を支払って移籍を成立させようとしましたが、当時はこのスキームを認めていなかったFIFAが取引を一時的にブロックし、インテルがバルセロナに移籍金を支払う通常の移籍形態を取らせました。
その後は、FIFAが2001年に改正した移籍規約により認められ、スペイン以外の国でも条約条項の中に含められるようになったということです。
現在では、スペイン以外にも、イタリア等でも一般化する一方で、イングランドやドイツでは契約破棄金を設定するケースがまだ少ないようです。
イングランドやドイツでは移籍をビジネスだと割り切っており、所属選手に見合ったオファーがあれば売却するのが当然という考え方によるものと言われております。
まとめ
- サッカー選手の移籍はクラブ間交渉、契約破棄金(契約解除金)、フリートランスファーの3パターンがある。
- クラブ間交渉の場合、選手、選手保有クラブ、移籍先クラブの三者の合意が必要。
- 契約破棄金(契約解除金)は、契約破棄金さえ用意があれば、クラブまたは選手が一方的に契約を解除できる。
- 契約破棄金(契約解除金)の設定は、選手の市場価値と合致した現実的な金額が設定されるパターンと、天文学的な高額な金額が設定されるパターンがある。
- 契約破棄金(契約解除金)の史上最高額はネイマール選手の2億2200万ユーロ(約284億円)
いかがでしたか?
日本の選手も最近続々と有名クラブへ移籍していますね。
まぁ、バルサは久保建英選手を取られちゃった感じになっていますからね。
これが関係していそうな気がしますが、「クボの件とは全く関連性はない」と言っているようですね。
Bチームでも活躍するのは難しいと思いますが、頑張ってほしいですね!